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宮本輝2作品

2006年08月21日
錦繍』そして『彗星時代』とちょっと前の宮本さんの作品を読み進めて参りました私ですが、ここにきて会社の方からお借りした比較的最近の作品をご紹介♪

4087472590焚火の終わり〈上〉
宮本 輝
集英社 2000-11

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4087472604焚火の終わり〈下〉
宮本 輝
集英社 2000-11

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4334737404森のなかの海(上)
宮本 輝
光文社 2004-09-10

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4334737412森のなかの海(下)
宮本 輝
光文社 2004-09-10

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感想はと言いますと・・

20050221195338.gif ←私にあなたの温かい一票を...
まず『焚火の終わり』の方ですが、ズバリ『近親相姦(?)』がベースにありました。
何やらドン・ジョヴァンニを皮切りにエロい方向に突き進んでいるような気配が(^_^;)
ストーリーは主人公(←今回は間違いなくこの兄妹でしょう!)で大阪市内に住んでいた茂樹は中学生の頃に父親から美花という異母妹が島根の岬のある町にいることを知らされる。
父への憤りとは裏腹に美花のいる岬のある町の家に心地よさを覚える。
そんな中、美花の母、茂樹の両親が亡くなり、美花の祖母が亡くなったとの知らせが美花から茂樹に。そんな折り二人の中に本当に二人は異母兄妹なのか、それとももしかすると異父兄妹なのか、それとも他人なのか・・という疑問とともに愛が芽生えはじめる・・というお話。
美花の父親は誰なのか??というところ辺りから「二人は近親相姦?それとも結婚できる仲?!?!」ってやきもきしてくるのですが、結局最後までそれはわからないまま・・まぁ宮本輝さん的っちゃ~宮本輝さん的なんですけどね(笑)。
性的な描写もあるし、扱ってる題材が題材なだけにエロいところもあるんですけど、どうなんだろう、テーマは『愛』かなって思いました。
人を愛するということは凄くパワーのいることと覚悟のいることだと言われているような気がしてなりませんでした。男女の愛、子供を思う親の愛、人間として尊敬の念をふまえた愛、同性同士の愛、禁じられた愛・・愛には色々な形がある。でもどの愛にも潔さと覚悟は必要なんだと思う。
今距離があり思い馳せている相方への愛、そして相方からの愛を見つめなおすことができた気がします。勿論我々は異母でも異父兄妹でもないですけどねぇ(^_^;)
この作品は「近親相姦」ということをちょっと外に置いてみて恋愛物語として読んでみたらまた一味違った趣があるのではないでしょうか。
賛否両論のようですが、私は最後まで二人が血縁関係にあったのかがわからないままで終わった方がよかったと思います。
しかしこの作中に出てくる数々の食べ物の描写・・夜中に読むには辛い作品でしたよ、ある種(笑)!鱧(はも)食いてぇ~!!!!

そして次に『森のなかの海』ですが、主人公の希美子には会社員の夫と二人の息子がいる。夫の仕事の都合で3学期半ばの息子二人は姑宅に、希美子と夫の猛司は兵庫県西宮市の社宅で暮らしていた。
そんな折り阪神大震災に襲われる。生き延びるために大阪へと急かせてくれたと思った猛司は希美子の身を案じていたのではなく、被災地付近に住む愛人の身を案じていた。
そしてその猛司の裏切りは姑の知るところでもあり、認めているものでもあった。
震災で九死に一生を得た希美子だが、震災のショックと夫の裏切りというショック・・
そんな中、学生時代に知り合った奥飛騨に住む毛利カナ江の危篤の知らせが入る。身寄りのない毛利カナ江から奥飛騨の広大な土地と山荘を相続することとなる。
その山荘へ息子二人と引っ越しした矢先、震災で両親と兄を失った西宮での隣人の三姉妹を引き取ることとなる。さらに三姉妹の長女を頼って震災地より7人の少女達もが山荘にて生活をともにすることとなる。
山荘での暮らしにも慣れ始めたある日、カナ江が亡くなったと思い込んでいた息子、典弥(と言っても70歳近い老人ですが・・)と出会い、その息子からカナ江やそい遂げることができなかった宗弥の話を聞く・・
と、かいつまんで言うとそういう話なんですが、色々な人間同士の関わり、成長、社会のあり方などが描かれております。
感想・・
これが宮本輝さんの4作品目となります。その中では一番物語っぽいかなって気はした。
それとミステリアス系な部分は他のよりは少ない気がしました。勿論、読み進めていく中にはカナ江は自分の子供殺したの??とか、色々あるんですけど、途中でそうではないことはわかったし、まぁ強いて言えば希美子を裏切って愛人にところに逆玉にのった夫はどないなってん??って感じですけど、彼自身希美子が奥飛騨に辿り着く迄のキャスティングって感じやから差ほど気にはならんかった。
きっと私の感想はいつものごとく的を外しているのでしょうが(苦笑)、一番の感想は


宮本輝さんって何者(◎o◎)

かなぁ(笑)。
色々な事に造詣が深い!!
これは解説の重里さんって言う人も言うてはることやけど、色々な分野の本やら人からの引用があるかと思ったら、グルメや地域の話題など満載!
更に希美子の妹である知沙や知沙の恋人(後に結婚しますが..)のマンボちゃんこと遠野澄雄の言葉として色々と日本社会への痛烈な批判も含まれていました。特に私が印象に残った言葉はマンボちゃんが発した言葉


「教育あって教養なしの、


この日本はどうなるんだ?」


凄く背筋がゾ~っとした(+_+) また耳の痛い言葉でもあった。
確かに日本の国民、特に私の年代の人たちは教育をちゃ~んと受けていると思う。
しかし教養がある人は一握りではないか??
全くもって自慢ではないですが、うちの相方は教養のある人だと思います。
今でもそうですが、相方によく

相:う~ん、Giannaってバカではないと思うけど、教養って面ではこれからお勉強やなぁ・・

って言われます(-_-)
確かに私は相方とつきあい出すまで、絵を鑑賞したり、建築物を見たり、哲学の本を読んだりと学校の成績にあまり関係のないような事はしてこなかったと思う。絵もどう見てええのやらよ~わからんかったし・・(それは今でもやけど..)
そんな時相方に

相:うんちくたれる必要はないと思うよ。
  だって画家になる訳でも買い付けしになる訳でもないやろ?!
  バ~っと見ててこれが好きとか嫌いってあると思うから好きな絵を
  誰が書いたかとかをちょっとづつ覚えてって、またその人の別の作品を
  見てみたりしてってのでええんちゃうの??

って言われた。それからは気軽に絵を見たりするようになった。
そして私が尊敬するtoscaさんも凄く教養があると思う。ブログを通して書いてらっしゃるご意見を拝見してる時も

G:ムムッ!ただ者ではない!!

って思ったけど、実際お会いして、特にGWは御迷惑だったかもしれないけどベッタリとご一緒させて頂いて色々なお話を聞かせて頂いて

G:やっぱりただ者ではなかった!!!あっぱれ♪

って確信しました!!

この言葉はマンボちゃんを通しての宮本輝さん自身の言葉なのかなって思いました。
更にそんな宮本さんは凄く教育も教養も身についてる人なんやなぁ・・って再認識。
人生、無駄なことなど何もないと思う。これからもっと色んなことを体感、体験できたらなって改めて心に誓うこととなった1冊でした。おすすめぇ~!
それに、これ読んだたら


マロングラッセ食いてぇ~!

(ってまた食べ物かよ・・)
お勧めのマロングラッセがあったら教えてくださいませm(_ _)m
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コメント
こんな所でウソ書いたらダメでしょぉーーーー!!!
教養なんてないない!
そんなに褒められたら恥ずかしくって
地球の裏側まで穴掘って入っちゃうって(^^;)!
相方さんの言うように、薀蓄たれる必要はないし、好きなものをただ好きと思う感性があればいいんじゃない?
Giannaさんが宮本輝を読んで、彼が教養あると思うのも教養だと思うよ~!

ちなみにこの2作は私も未読。特に2作目のって阪神淡路大震災がテーマなら比較的新しい作品ですよね?新しい宮本作品って読んでないから、今度は読んでみようかな。
そうそうそう!
toscaさんって、教養ありあり!いろいろな事を知ってるし、人生経験豊かだし、makotoさんと二人、教養カップルよね~。

そしてこの2点の宮本作品、私も読みましたがな。だけど大分前のことだったので、話しの内容忘れた。(爆)
う~ん、宮本先生(敢えて先生と呼びます!)って、ほんとうに「何者!?!?」という作品ばかりなり。
いつも読みながら『おいおい、凡人はこんな難しい単語を使って話さないだろう。」と、ツッコミを入れてしまうものの、彼の教育、教養、日本語の知識、べっくらすることばかり。
今回の日本滞在でも『単行本』の最新作を買ってきました。
その感想でっか?えっとね・・・本が今頃どこかの海の上で読んでないので分かりませんっ。_| ̄|○ ガクッ
saicuccio隊長からも御墨付き♪
toscaさんは絶対教養ありありですよ(キッパリ)!!相方もそう言ってましたよ。
色々な事をご存知だけどそれを決してひけらかさないってのがまさに教養の表れだと私は思っております。少しでもお近づきになれればってのが私の目標ですから☆
最初絵とか全くわかんないから全然興味なかったんですけど、フレスコ画から入ってだんだんと興味が出て参りました。以前にもチロっとお話したかもしれませんが、相方のお母様が超~がつく程の敬虔なカトリックだから相方(←この人は科学者だから無信仰)も宗教画は強くって色々と説明をしてくれたのが余計に興味をそそって今に至っております。更にtoscaさんとmakotoさんが探し出された例の本!!あれからまだヨーロッパ行ってないから早くイタリアのどこかで何かの絵を見たい!!

2作目のは阪神大震災が元になっているお話です。阪神大震災自体もご自身が敬虔されたのかなって思う程の描写でした。何より宮本輝さんのバラエティー溢れる本のチョイスやお料理の知識。それをすっかり自分のものにされてるってのも凄いし、またチョイスが絶妙だと思います。心と頭が柔らかい人ってこんな人なのかしら?!って思いました。
toscaさん然り、宮本さん然り!まだまだ日本も捨てたものではございません!!こんなに教養ある人がいるんですから☆
同感!
toscaさん&makotoさんカップルは本当に教養がありありです!!同感!!!
しかしワンダーウーマン(=隊長)も凄いではないですかっ♪まだ一度もお会いした事がございませんが、ブログでメディチ家や聖書をあんなに有名にされたのはsaicuccioさんだし(あれは絶対にマンガで読むことに意義があったと信じております。今でも内容覚えてるもの!!)、お電話でお話しした感じからしてsaicuccioさんこそ「何者?!?!」ですよ(笑)!!全くもってひけらかすことは一切ないのに後で振り返ってみると「ひょぉ~!!!」って驚くことが多い!toscaさんからもお料理さばき(って言う?!)等色々うかがいましたわよ~ん☆

おっしゃる通り宮本輝さんの日本語のボキャや表現力の豊かさ、更に引用してくる本等が「ギョギョッ!!」って感じです(ってどんな感じかはご想像にてお楽しみください・・)♪会社の人が宮本さんのファンらしくって「凄いペースで本を書き上げる」っておっしゃってました。まだ4作品しか読んでないけれどどれも内容が濃いし、そんなにササっと書き上げちゃうなんて『宇宙人』なの?!!って思っちゃいます(笑)。
新しい宮本さんの本が海上とは東京で結構本のお買い物されたのでしょうか?!?!因にワンダーウーマンお勧め宮本さん作品って何ですか?!?!よくよく考えたら私ってばワンダーウーマン・ライブラリーにはまってる?!
隊長も本書いたらベストセラー作歌になるんちゃいますか?!!

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